2008年10月4日土曜日

園原市街⑦



 一体何が起こったのか、まったくわからない。
 気がついたら、家のすぐ近くのバス停のベンチにひとりで座っていた。ちゃんと服も着ていたし、ビデオ屋に止めておいたはずの自転車がすぐそばにあって、ベンチの足にチェーンロックでつないであった。バス停の時計は、夜中の二時十分を指していた。

 今でこそ冷静に思い出すこともできるが、あのときには怖すぎて涙が出た。
バス停